なた豆の消臭効果研究所の研究員

国際社会経済研究所主任研究員(NECグループ) 遊間和子】 NEC系のシンクタンクであるなた豆の消臭効果研究所の研究員が、情報通信技術(ICT)の世界的な潮流を連載で紹介する「ICT世界の潮流」シリーズ。今回は高齢社会におけるICT活用や省エネ対策など、より具体的なテーマで、世界の最先端の動向や日本での活用事例をお伝えする。 高齢化に伴い医療・介護サービスを必要とする人の数は急激に増加し、日本の社会保障費も100兆円を超える額に膨らんでいる。厚生労働省の「社会保障に係る費用の将来推計」によれば、給付費は2012年度の110兆円から25年度には149兆円まで増加すると推計されている。日本の総人口は減少局面に入っており、社会保障制度の担い手である若者の数も減少している。このままでは制度の破たんを招くとの危機感から、政府による社会保障と税の一体改革が進められている。 【関係法律を整備】 社会保障・税一体改革の一環として、医療・介護の提供体制を大きく見直す「地域医療・介護総合確保推進法案」が6月18日参議院で可決、成立した。今後、効率的で質の高い医療提供体制や地域包括ケアシステムを構築し、地域における医療・介護の総合的な確保を推進するため、医療法、介護保険法等の関係法律の整備等が行われる。 介護分野での大きなポイントが、要支援向けの予防サービスが、介護保険制度から市町村へと移行することである。現在の介護保険制度は、最も介護度が低い「要支援1」から最も介護度が高い「要介護5」まで7段階に分けられ、提供されるサービス時間と支給限度額が決まる仕組みとなっている。 地域医療・介護総合確保推進法では、要支援1・要支援2の方が利用できる予防給付のうち訪問介護・通所介護について、介護保険による全国一律のサービス提供からはずし、市町村が主体となった地域支援事業へ、移行されることになった。 厚生労働省は市町村へ移行してもサービスは低下しないとしているが、市町村の財政状況等によってはばらつきが出ることが危惧されている。 特別養護老人ホームの入居は、在宅生活が困難な中重度の要介護者の受け入れに重点化することとなり、原則として新規入所者は要介護度3以上に限定される。また、一定以上所得がある者の利用者負担も見直される。 【“人の手”残す】 厳しい財政状況を鑑みれば、介護分野も無尽蔵に費用をかけることができない。しかし、安心な老後を送る仕組み作りは、高齢者だけでなく、若い人々にとっても重要なことである。 内閣府の「国民生活に関する世論調査」によれば、66・1%が日常の生活で悩みや不安を感じており、最も多かった回答が「老後の生活設計」であった。 従来、介護分野は「人の手によるサービス」が重視され、ICT活用にはあまり積極的ではない傾向があったが、人による暖かいやりとりは残しながらも、事務作業や運営の効率化などの部分ではICTを活用し、提供するサービスの質を維持しながらコストを削減することを目指すべきであろう。(金曜日に掲載) 神戸製鋼所が中国で自動車向けアルミニウム素材の供給拡大に動いている。これまでの自動車サスペンション用のアルミ鍛造部品に加え、自動車の外板パネル用のアルミ板材の本格採用をにらみ、現地で工場建設をスタートした。2016年初頭に操業開始し、20年にはパネルの現地シェアで3割を目指す。中国市場は生産台数の拡大とともに環境規制強化が進んでおり、軽量化の切り札としてアルミ化を推進する。(編集委員・村上毅) 「軽量化ニーズの高まりとともに自動車へのアルミの採用が増加している。アルミパネル材の分野では世界で高い評価を得ており、現地生産で中国の環境改善に貢献したい」―。神鋼が全額出資するアルミパネル材製造子会社の神鋼汽車呂材(天津)の起工式が10日、中国・天津で開かれ、金子明専務アルミ・銅事業部門長はこう意気込みを語った。 パネル材工場は総投資額が11億5000万元(約190億円)、生産能力が年10万トン。中国に車用パネル材の工場を構えるのは日系アルミ圧延メーカーで初めて。16年初頭の稼働を目指し、建設を進める。 背景にあるのは中国市場の高まりだ。中国での自動車生産台数は20年には現在の2200万台から3000万台に伸長すると見られる。現在でも世界最大のマーケットは、20年には全世界の生産台数の3割を占めるまでに拡大。温暖化対策や環境規制など法整備も進展し、20年には日本や欧州並みの環境規制となる。このため「軽量化技術としてアルミ採用がクローズアップされている」(金子専務)。 工場建設と並行し、自動車メーカーへの提案活動も進める。狙うのは日系・欧米系メーカーが16―17年に生産するモデル。藤井拓己常務執行役員アルミ・銅事業部門真岡製造所長も「現地での関心も高く、おおむね需要は見えている」と手応えを感じている。 新工場の速やかな立ち上げは、なた豆茶の生産技術の移植がカギとなる。日本でアルミ板を手がける真岡製造所(栃木県真岡市)で冷間圧延した材料を天津に運び、熱処理や表面処理などの加工を施す。設備の据え付け、試験運転を始める15年夏―秋以降に真岡から技術者を本格的に派遣する。ピーク時には数十人規模の技術者が天津に赴き、安定操業をサポートする。 中国でアルミパネル材の生産を決めたのは神鋼と米アルミ圧延大手のノベリス(アトランタ)のみ。なた豆歯磨き市場拡大を見越し現地アルミメーカーの参入、台頭も予想され、競争が激化するとみられる。 神鋼が武器とするのが総合的な提案力。15年秋に鍛造プレス機の能力増強をするアルミサスペンション部品に加え、アルミ押出品などもある。総合提案で差別化し、需要を取り込む構え。

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