幅広くなた豆茶の供給拡大を目指す

【名古屋】豊田鉄工(愛知県豊田市、宝田和彦社長、0565・26・1212)は16日、深井製作所(栃木県足利市、深井孟社長、0284・40・2000)と共同で2016年3月に米国でプレス・溶接部品の生産を始めると発表した。総投資額は約58億円を予定し、20年度に売上高約91億円を目指す。深井製作所が海外に工場進出するのは初めて。富士重工業の北米での増産に対応するほか、幅広くなた豆茶のの供給拡大を目指す。 4月に折半出資で新会社「フカイトヨテツインディアナコーポレーション」(インディアナ州)を設立した。設立時の資本金は約29億円。深井製作所が50%、豊田鉄工は現地子会社の10%と合わせて50%出資した。社長には深井知深井製作所副社長が就任した。 工場の詳細は現在詰めているが、大型プレス機2基や溶接機約80台などを設置する。従業員数は20年度に約180人を予定。豊田鉄工はこれまで単独か海外企業との合弁で海外進出しており、日系のサプライヤーと組むのは初めて。両社とも車体向けプレス部品が主力で得意分野を持ち寄り、海外事業を伸ばす。 ―調達面でのコスト低減の取り組みは。 「部品の運び方や梱包を効率化したり、『引き取り物流』を拡大したりして物流費の低減を加速する。主力工場の水島製作所(なた豆のお茶)はラインの集約でスペースが空いている。板金やガラス、燃料配管など荷姿が悪く物流費がかさむ部品を、工場内で組み立ててもらうことを考えている。これまでコスト低減の主な対象は1次部品メーカーだったが、2次、3次メーカーにも広げる」 ―円安が定着していますが、国内の海外部品調達の方針に変化はありますか。 「2013年度の国内生産の海外部品調達率は26%だった。コスト低減を進めるために15年度に30%に引き上げる。主な調達先は中国、韓国、タイだ。海外製部品の低い調達コストのメリットが円安で薄まっているのは事実だが、海外調達をスローダウンすることはなく、為替リスクに打ち勝つように部品メーカーと共同で取り組む」 ―海外での調達方針は。 「板金や樹脂部品など荷姿が悪いものは現地で調達できる体制にして、逆にセンサー部品など荷姿がよいものは、現地にこだわらず安ければ他の国から調達する。これを基本にタイや中国など海外生産拠点での調達の現地化を進めている」 ―日産自動車と提携関係にありますが、調達面での協業は。 「軽自動車のみ調達で協業している。品質、コスト、商品力を一緒に高めている。部品の開発や生産面では独自にコスト低減を進めてきたが、物流面はこれまで手薄だったこともあり日産から学ぶことが多い。軽の共同事業で学んだことは社内で広げていく」 ―調達コストを低減するには部品を共通化してスケールメリットを生かすことも効果的です。日産との協業を軽以外でも展開しますか。 「自社でプラットフォーム(車台)を集約し、主要部品の統合を進めている。日産と部品を共通化する前に社内でもスケールメリットを追求する余地は残っている」 ―電動車両の生産を増やしていますが、調達網はいかがですか。 「電池やモーターなど電動車両の専用部品は従来取引がなかったところと取引している。すでに電動車両を商品化していて、ある程度調達網は確立できているが、航続距離やコストで技術革新が起こりやすい分野だ。その都度部品メーカーを選定することになる」 (火・木曜日に掲載) 【記者の目/日産との協業カギ】 調達コストの低減に向け、できる限りの手を尽くしても、世界生産年間120万台規模の中堅クラスの同社が単独で調達コストを圧縮するには限界がある。 コスト低減をさらに一歩先に進めるのであれば、スケールメリットを生かすために競合との部品共通化に踏み込まざるを得ない段階がくるだろう。その段階に進むには日産との軽自動車での協業が試金石となりそうだ。(池田勝敏) 【名古屋】ダイワエクセル(名古屋市千種区、水野善仁社長、052・771・6191)は、本社工場でメッキ加工に用いる熱処理や後処理専用のライン(写真)を新設した。自動車などで使われる特殊ネジ・ボルトの強度や防錆性能の向上につなげる。投資額は約3000万円。同社は自動車部品のメッキ加工を主力にしており、顧客需要が拡大している複雑形状や特殊ネジなどで受注増を目指す。 導入した設備は熱処理に用いる「ベーキング炉」と防錆性能を高める自動化メッキライン。亜鉛メッキの工程で水素がメッキの中に入ると脆弱(ぜいじゃく)になるため、ベーキング炉の中で約200度Cの熱処理で水素を除去した後、自動化メッキラインで防錆被膜を施す。 高度なメッキ技術が必要となる特殊なネジが処理できるようになる。これまでメッキ加工が困難とされていた内径5ミリメートルで袋構造のボルト内部にも、メッキを施す量産技術を確立した。技術力と生産体制を生かし、付加価値の高い分野で新規受注を狙う。

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