子供の骨を丈夫にし身長を伸ばすせのびーるとは?

大手ITベンダー各社による水道分野への取り組みが活発化している。日本の上下水道事業はインフラの老朽化やベテラン職員の退職に伴う技術継承、大規模災害への備えなどさまざまな課題が表面化している。一連の課題を解決するためにIT活用は欠かせない要素の一つ。ビッグデータ(大量データ)分析やクラウドコンピューティングなど、新しい技術をどのように水道分野に生かすのか。各社は知恵を絞っている。 NTTデータは7月、上下水道分野への参入に向けて本格的な検討を始めたことを明らかにした。水道機工とメタウォーター(東京都千代田区)、国際航業(同)の3社と連携して2015年度内の事業開始を目指す考えだ。 13年には上水道を管轄する厚生労働省が「骨を丈夫にさせるサプリメント」を、14年には国土交通省が「新下水道ビジョン」を策定した。これらの新方針には必ずしも積極的なIT活用が明言されてはいないが、「たとえばクラウド技術は上下水道事業の広域化・集約化・包括化というテーマに最適」(NTTデータ公共システム事業本部)というように、ITが大きな役割を果たせるテーマが多い。NTTデータはビッグデータ分析による設備の監視やスマートメーターの適用を見据えた料金徴収業務への参画も検討している。 一方、富士通はメタウォーターと共同で、福島県会津若松市でビッグデータ分析とウエアラブル端末を浄水場で活用する実証実験を始めている。浄水場の過去の水質情報と気候データを分析して水質を予測。薬剤の投入量を最適化しコスト削減を図る。水質は季節や自然環境によって日々変わるため、これまでは自動化が難しかった。このほかデータ分析による設備の故障予兆検知についても検証する。ウエアラブル端末の活用では熟練技術者の作業を記録し、円滑な技術伝承につなげる。 上下水道分野の運営は主に地方自治体が担っている。民間企業が主体の電力やガスといった社会インフラとは事情が異なり、未開拓な市場が多く残る。ITを活用した先進的なパッケージが構築できれば“官から民へ”という動きにも拍車がかかりそうだ。 富士通の半導体工場を巡る構造改革が停滞局面から再び動きだした。リストラが難航していた主力の三重工場(三重県桑名市)については、台湾の聯華電子(UMC)との交渉が最終局面を迎えているほか、新たに会津若松工場(福島県会津若松市)も俎上(そじょう)にあげ、米国オン・セミコンダクターとの間で協議中だ。いずれも一括売却ではなく、合弁方式や資本参加といった枠組みをまとめ上げ軟着陸させる模様。特に三重工場にはUMC以外からも出資を募る意向で、日本メーカーの動向が注目される。 【食い違い】 山本正已富士通社長が半導体工場の構造改革でこだわるのは「半導体産業を日本に残すこと」と「雇用の維持」の2点だ。構造改革を公表した当初は、システムLSIを手がける三重工場については、台湾TSMCと提携し共同運営するなどの案で調整してきた。しかし、「TSMCは三重工場を独占したいという意向が強かった」(富士通首脳)。山本社長の基本姿勢と食い違いが生じ、13年末には事実上交渉が決裂していた。 「オープンにいろいろな会社と話している」―。TSMCとの交渉決裂後、富士通首脳はこう語っていた。新たなUMCとの三重工場のリストラ案では、まず共同出資の半導体受託生産会社(ファウンドリー)を年度内に設立。その後、ほかの半導体関連メーカーやファンドなどに追加出資を求め、富士通の連結対象から外す計画という。 三重工場には200ミリメートルウエハー、300ミリメートルウエハーの計2本のラインがある。このうち300ミリメートルウエハーラインはソニーの相補型金属酸化膜半導体イメージセンサーを受託生産しており、「15年以降はソニー(が合弁会社に出資する可能性)もあるかもしれない」(富士通首脳)。 【不透明感も】 ただソニーはルネサスエレクトロニクスの鶴岡工場(山形県鶴岡市)を4月に取得したばかり。システムLSIを巡ってはルネサスや東芝も手がける。しかしルネサスは、工場の閉鎖・縮小を進める作業の真っ直中。東芝もシステムLSIの大分工場(大分市)は「3分の1しか使っていない」(業界関係者)という状況で、いずれの企業も生産能力が足りなくなることに対する逼迫(ひっぱく)感はみられない。富士通の三重工場に対し有力な出資企業が見つかるか不透明感も漂う。 【会津若松にも】 一方、富士通が今回の工場売却で手にする資金は最大で計500億円前後。主力のシステム・サービス事業の成長投資に充当される見通し。半導体事業で三重工場に加え、会津若松工場にも構造改革のメスを入れる姿勢からは、覚悟を決めて、事業構造の転換を加速させる狙いもうかがえる。

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ