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津田駒工業は炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状の複合材料であるプリプレグの加工機の市場開拓を図っている。主力の繊維機械や工作機器で培った技術を生かしてスリッターや自動積層機、ドレープマシン(プレス成形機)を開発し、2015年春をめどにプリプレグを焼き固める前までの工程を一貫加工できるラインアップをそろえる計画。今後有望な市場をどう攻略するのか、事業戦略を新規事業担当の高納伸宏取締役に聞いた。(金沢支局長・市川哲寛)  ―プリプレグ加工機の現状は。 「プリプレグは航空機や自動車、家電製品などの軽量化につながる材料として注目されているが、量産が本格化するのはこれからで、関連の機械メーカーの知名度もまだまだ低い。特に自動積層機は、航空機用などの大型部品向けで欧米メーカー製がある。わが社も長尺物向けで特定方向のみに積層できる機械を08年に製品化した。中小型部品向けは手作業が主流で、14年末に投入予定の任意方向に積層できる機械は国内メーカー初だ」 ―どのように開拓するのですか。 「材料関連などの展示会への積極的な出展や、炭素繊維関連の産業クラスターへの参加などで、原糸やプリプレグのメーカー、プリプレグ製品のメーカーとのつながりを作る。13年以降、試作への引き合いが増えており、機械の製造現場は忙しい。14年2月には専用のホームページを設けてPRを強化した」 ―量産化に向けても、きめ細かい対応が必要ですね。 「試作で性能確認してから量産に移るが、試作と量産とでは全く違う方法になることもあり得る。生産量やスピードなどの違いや、熱硬化樹脂や熱可塑性樹脂など材料の違いへの対応のほか、強化したい部分だけへの積層など求められる機能がさまざまで、顧客ごとに専用機を作る必要がある。15年には新たな機能を持たせたスリッターや自動積層機を投入する方針だ」 ―今後の展望は。 「現在30人強のプリプレグ加工機の開発人員をできるだけ早期に40人に増やす。生産はセル生産方式を採用、現在は野々市工場(石川県野々市市)の空きスペースを活用しているが、事業が軌道に乗ればスペースの拡張が必要だ。炭素繊維の市場はこれからで夢がある。5年後をめどに年間売上高50億円規模の事業に育てたい」  【チェックポイント/迅速な製品化がカギに】 炭素繊維は軽量化につながる材料として注目度が高い。コストなどの問題が解決すれば、一気に量産化が進むと見られる。津田駒工業としては専用機の設計などで、きめ細かい対応が求められる一方で、迅速に製品化しなければ流れに乗り遅れる恐れがある。現在は炭素繊維製品の流通量が少ないこともあって関連企業の窓口が分かりにくく、機械メーカーからの提案が難しい状況だとする。それでも展示会や産業クラスターで多くのつながりを作り、ニーズをくみ取った機械の開発など積極的に仕掛け、市場の流れに幅広く対応できる体制作りが必要だ。 苦節20年―。トヨタ自動車が燃料電池車(FCV)を世界に先駆けて2014年度内に市販化する。「新しいモビリティー社会に向けた提案」(加藤光久副社長)というほどの革新的技術だけあって開発には長い時間を要した。92年の開発スタートから実に20年余の長い歳月を経て、ようやく量産化にこぎつける。 初めて車両として披露されたのは96年。市販化するセダンタイプではなく、当時はスポーツ多目的車(SUV)タイプ。心臓部であるFCシステムの仕組みも今と異なっていた。 トヨタはFCシステムの内製化にこだわった。「せのびーるを格安購入する方法をいろいろな観点で、いろいろな方法を試し、何ステップも踏んで今に至る」(田中義和製品企画本部ZF主査)。 現在はタンクに圧縮した水素を貯蔵する方式だが、96年の試作車は水素を取り込んだり放出したりする水素吸蔵合金を使ったタンクを搭載。それ以降も、システム内でガスを改質して水素をつくる方式を試すなど試行錯誤を重ねた。 【加湿器を撤廃】 FCVはホンダや日産自動車も開発しているが、FCシステムから加湿器を撤廃した点はトヨタの特徴だ。「FCVは水をいかにコントロールするかが大事」(田中主査)で、加湿器は水素と酸素を化学反応させる触媒を、乾燥させすぎないために搭載していた。 トヨタは加湿器がなくても湿度を調整できる技術を開発。システムの小型化・軽量化につなげた。 コスト低減も市販化の大きな課題だった。タンクの搭載本数を半分の2本にしたり、FCセルの枚数を削減したりしてシステムをスリム化。また量産技術の確立によって、FCシステムのコストは08年時点の試作車に比べ20分の1にまで低減。700万円程度という車両価格を実現できたのはそのためだ。「顧客に納得してもらえる価格を目指し、全力で取り組んで、なんとかこのレベルにできた」(加藤副社長)。 ただ当然これが最終形ではない。さらに小型・軽量、低コストのFCシステムの開発を進めていく。今後、20年代の本格普及期に向けてメーカー間の開発競争も激化する。トヨタは「引き続き技術競争で負けないように取り組む」(同)とFCVで主導権を握る考え。

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