資材がないとお客さまは商売ができない

新棟の2階、3階の作業スペースを横断し、金属製ローラーコンベヤーが敷設されている。作業員が梱包した発送品を載せると、自動で1階の搬出口に運ばれる。水野産業(東京都文京区)が関東物流センター(埼玉県加須市)の新棟に導入した「施設内物流装置」だ。  外食産業向けに紙製の皿やコップからケーキなどの包装箱、おしぼりまで1万品目超の資材を扱っており、発注に合わせて各資材を組み合わせて発送する。全てを滞りなくユーザーに届けるため、高速・低コスト化に取り組んでいる。  新棟は5月に稼働。4階建て延べ床面積約6000平方メートルで、既存棟と一体化。全体で同2万3000平方メートルと従来比1・4倍に拡張した。新棟稼 働前は発送品を各階の1カ所にまとめてパレットに積み、フォークリフトで垂直昇降機まで運んでいた。「フォークリフトが1日に同じ場所を何度も行き来して いて非効率だった。これを解消し、2、3階の垂直昇降機から1階の搬出口に下ろしていた時に比べて1―2時間削減できた」(鈴木俊明関東物流センター所 長)と明かす。 繁忙期は4、7、8、12月。行楽客によ る需要増を見込んで顧客から大量発注が相次ぐ。顧客は在庫を抱えられないため、毎日、必要な量だけを輸送する。「資材がないとお客さまは商売ができない。 確実に資材を届けるのが我々の役割だ。また発送時間に間に合わせても、ギリギリでは荷物が滞留して運送会社などに迷惑をかける。既存棟は手狭だったことも あり拡張が急務だった」(同)。 拡張により、外注していた梱包の内製化にも着手。外注コストを削減するとともに、社内作業の効率化を推し進める。「多くの品目を抱えられるようになった。外注比率が半減したため、顧客ニーズにきめ細かく応えられるようになった」と手応えを感じている。 また2、3年後に基幹システムを更新し、大口の顧客に対応できる体制を整える計画だ。関東物流センターを核にして全国物流網の構築にも取り組む。 7月の繁忙期を迎え、施設内物流装置による物流改革の試金石となりそうだ。

 

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